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【日経新聞+アルファ】円84円台。15年ぶりの高値。円高で本当に心配なこととは? 2010.08.12


┏━ 今日の“+アルファ” ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ★ 日本の主要な輸出企業は、既に経営戦略の舵を切っている    ┃
┃ ★ 日本の何が売れているのか?                 ┃
┃ ★ 外国人が買ってくれるのは、本当に願ってもいないことなのか? ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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【日経新聞+アルファ】生涯収支試算、若者世代しぼむ受益。私たちは将来にツケを回した世代なのか? 2010.08.06


┏━ 今日の“+アルファ” ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ★ 割引計算をどのように設定しているのか            ┃
┃ ★ 60歳以上の世代だけが儲かっているように見える理      ┃
┃ ★ その時代に働ける世代が同じ時代の老齢世代を支える      ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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【日経新聞+アルファ】国債にマネー滞留。成長資金の確保カギ。資金需要が足りないのに資金不足って? 2010.07.27


┏━ 今日の“+アルファ” ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ★ 国債発行残高の増加分を国内銀行の保有高増加で賄っている。  ┃
┃ ★ 資金需要が足りないのに資金が行き渡らない?         ┃
┃ ★ 本当にリスクを取らないで済むのか?             ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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【日経新聞+アルファ】4~6月期、合理化頼みから増収増益。このまま上手くいくのか? 2010.07.18


┏━ 今日の“+アルファ” ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ★ なぜ売上高が倍にもなったのか?               ┃
┃ ★ 需要が急変動する市場はコストが高くつく理由。        ┃
┃ ★ 急増する需要は非常に高い確率で急減もする。         ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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【日経新聞+アルファ】大日本印刷、丸善などと電子書籍に進出。紙の会社同士で何を? 2010.07.08


┏━ 今日の“+アルファ” ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ★ ハードがあることを前提としたビジネス            ┃
┃ ★ お金の使い方をみれば目的、戦略が判る            ┃
┃ ★ 電子書籍の「本屋」になれ                  ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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【日経新聞+アルファ】世界の株価、為替で明暗。日本企業はまた痛めつけられてしまうのか? 2010.07.01


┏━ 今日の“+アルファ” ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ★ 日経記事のグラフが示すもの                 ┃
┃ ★ 同じ尺度で比べてみれば、景色は違う             ┃
┃ ★ トヨタはダイムラーよりダメなのか?             ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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【日経新聞+アルファ】首相、消費税率10%に言及。法人税率は引き下げるのに? 2010.06.18

┏━ 今日の“+アルファ” ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ★ 資本家VS一般庶民か?                   ┃
┃ ★ ROEを助ける法人減税                   ┃
┃ ★ 日本企業の損得=日本経済の損得では、もはやない       ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

■■■ 『日経新聞』+アルファ           ■■■■■■■■■
■■■ 企業活動の本質をCFOの観点から解説します ■■■■■■■■■
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★★★★★経済ニュース部門1位★★★★★
◎「分析の質が高い」とご好評を頂いています。
偏りのない分析を平易に解説することを心がけていますが、経済や企業財務の
専門家からも高い評価を頂いています。

◎「ファイナンス・リテラシー」が身につく。
財務を理解し活用する基盤能力(ファイナンス・リテラシー)を身につけると
企業経営が判るようになります。
日経新聞はそのために格好の材料を提供してくれます。
企業財務のプロフェッショナルが新聞記事に「+アルファ」の価値を加えて、
活きた教材をお届けします。

━━━━━━━━━━━━━━ お知らせ ━━━━━━━━━━━━━━━

★お蔭さまでご好評を頂いております。

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赤字受注したくない営業部。失注して工場設備を遊ばせたくない製造部。在庫
を増やして帳簿を汚したくない財務部・・・・。一歩も譲らない各部署のとり
まとめを任された経営企画室の若手・山口勉はこの難題をどう解決するのか?
会計知識がなくても、「将来どちらのほうが儲かるか」の視点で正しい経営判
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━━━━━━━━━━━━━━ 今日の記事 ━━━━━━━━━━━━━━━

■■記事抜粋 ≫≫ 日経新聞06月18日朝刊01面■■

●菅首相は参院選マニフェストを発表する記者会見で、消費税の増税を含む
税制改革について「2010年度内に改革案を取りまとめたい」と表明した。
自民党が提案している10%を参考にすると述べた。

●増税の必要性について首相は、日本の財政は債務残高がGDP比180%を
超えていることを強調し、危機感を表明。

●来年度税制改正は、所得税、法人税、資産課税の見直しや地球温暖化対策税
の創設など案件が目白押し。

■■関連情報 ≫≫ 気になるところを速攻チェック■■

★主な租税の内訳(平成21年度の予算ベース)

所得税   13兆円
法人税    5兆円
相続税    1兆円
消費税    9兆円
酒税     2兆円
たばこ税   1兆円
揮発油税   3兆円
その他    2兆円
──────────
合計    36兆円

参考:
財務省 国庫歳入歳出状況

http://www.mof.go.jp/jouhou/syukei/sainyu/h21/212203/2203a.htm

■■CFOの視点 ≫≫ 本質的な考え方、メカニズムを理解すれば■■

★資本家VS一般庶民か?

財政は私の専門外ですが、久しぶりに取り上げたいと思います。
消費税の税率は企業にとっても無縁ではありません。

税制改正のもうひとつのトピックとして、法人税率引き下げがあります。
現在40%前後の実効税率を諸外国並みの30%程度まで引き下げたいという
のが、民主党政権内の案だそうです。

これは、見方によると、法人税を引き下げて企業を所有する資本家たちの懐を
温める一方、所得に関わらず同額を負担しなければならない消費税を引き上げ
ることで一般庶民にしわ寄せすることにほかならないのではないでしょうか。

★ROEを助ける法人減税

確かに法人税の引き下げは、企業経営者からするととても有難いことです。
企業経営の重要指標としてROE(リターン・オン・エクイティ)があり
ます。税引後最終利益÷自己資本という計算式です。

この指標を過剰に重視するのは問題だと以前書きましたが、それでも経営者の
重要な成績表であることに変わりはありません。

なぜなら、この数字が、経営者の雇い主である株主たちの資産の利回りを端的
に示すものだからです。

実効税率が40%ということは、稼ぎが10あったとすると、そのうち4を
税金として持っていかれるということです。手元には6しか残らない。
実効税率が30%に下がると、手元の6が7になる。約17%の増加です。

先ほどのROEの計算式の分子が17%増加するのですから、ROEの数値も
同様に改善します。
ROEが5%の企業は約6%に。同様に、
   10% → 約12%
   15% → 約18%
と、優良企業ほど改善効果が大きくなります。

★日本企業の損得=日本経済の損得では、もはやない

自分の資産の利回りだと想像して下さい。年15%のものが18%になるので
あれば、そちらの方に相当に魅了されるのではないでしょうか。

それだけ投資を集めやすくなりますし、ここで事業を続けてもいいかなと思う
ようになるはずです。

現代の企業はどこへでも動いていけます。世界的な価値のある優良企業ほど、
そうです。日本企業の損得=日本経済の損得では、もはやないのです。

法人税は、企業がその国でビジネスをするテナント料のようなものだと考える
と判りやすいかもしれません。よそに引っ越しされるよりは、少しくらい負け
ておく方がよいでしょう。

企業がいれば、国民の労働収入も生まれ、そこからの税収も期待できます。

それに、法人税率の引き下げは、イメージよりも影響が少ないのです。
法人税による歳入額は5兆円程度。それが4分の3になるとして、1兆円強の
税収減になります。

一方、消費税は現状ですでに9兆円強。もし税率を10%にするのであれば、
10兆円レベルの税収増になります。

法人税率引き下げと消費税率引き上げとをバーターの関係でみるのは、少し
短絡的かも知れません。

■■レビューポイント ≫≫ ここで身につけておきたい基礎知識■■

★実効税率とは

法人の所得には、法人税、事業税、法人住民税が課せられます。
法人税は国税、その他の二つは地方税です。

法人税=30%、事業税=9.6%、法人住民税=法人税×17.3%などと
税率が定まっていますが、これらを合わせて法人所得に占める割合が、「実効
税率」です。

自治体や所得の規模によって多少数値は異なってきますが、概略、現在の日本
では40%前後になります。

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  ありますので、予めご了承ください。元の文意を損ねないよう努めます。
 ・全てのフィードバックを掲載しかねる場合もございますので、予めご了承
  下さい。

━━━━━━━━━━━━━━ 編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━

だいぶ蒸し暑くなりました。
ある警察署の前を通ったら、開け放たれた上階の道場から竹刀を打ち合う音、
剣士の掛け声が聞こえてきました。

防具の面の中の息苦しい思いが、サッとよみがえってきました。
何十年か前、中学生のときに剣道部に所属していたことがあります。ヘッポコ
剣士で、稽古が怖くて逃げ回っていました。情けない思い出です。

今年中学生になった甥が、真摯に空手に取り組んでいます。
幼児の頃から優れた運動神経を見せていましたが、なかなか筋がいいらしいの
です。楽しみです。

彼の師匠は「厳しい中にも暖かみが有り、緊張感は有るが恐怖心の無い指導」
を基本理念に掲げていらっしゃいます。

瀬戸塾

http://www5b.biglobe.ne.jp/~karate/

実技だけでなく、人格教育にも力を入れていらっしゃり、子供から高齢者まで
を対象にして「論語」を教えていらっしゃいます。
近々、出版記念講演会が開かれるそうですので、私も行ってみたいと考えて
います。

『子供が喜ぶ論語』(瀬戸謙介 致知出版)出版記念講演会・パーティー

http://www5b.biglobe.ne.jp/~karate/html/sub_html.htm/kodomo-rongo-party.html

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【日経新聞+アルファ】ヨーカ堂、「わけあり食品」定期販売。本当に儲かるの? 2010.06.11

┏━ 今日の“+アルファ” ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ★ 大手スーパーで「バッタもの」を売るということか?      ┃
┃ ★ メーカーの台所事情                     ┃
┃ ★ 機会損失も合わせて考える                  ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

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━━━━━━━━━━━━━━ 今日の記事 ━━━━━━━━━━━━━━━

■■記事抜粋 ≫≫ 日経新聞06月11日朝刊09面■■

●イトーヨーカ堂は、大手食品メーカーと協力して、メーカー在庫の処分販売
を定期化する。毎月末、通常価格の3~5割引きで全170店で販売する。

●消費低迷で在庫調整に悩むメーカーを巻き込んで、価格志向を強める消費者
を集客する。飲料、菓子、調味料などまず30~50品目で始め、シーズンが
過ぎた季節商品、パッケージが変更になった商品、賞味期限が迫っている商品
などを販売する。

●メーカーの在庫処分品の取り扱いは、ディスカウントストアでみられる販売
手法で、大手スーパーが本格的に扱う仕組みを整えるのは初めて。

■■CFOの視点 ≫≫ 本質的な考え方、メカニズムを理解すれば■■

★大手スーパーで「バッタもの」を売るということか?

ウェブショップで「わけあり品」の集客効果は高いそうで、必須コーナーだと
あるコンサルタントに聞いたことがあります。

アウトレットも元々は「わけあり品」で、その捌け口というのがアウトレット
モールのコンセプトでした。

古くからは「バッタもの」という言葉が使われています。語源は判りませんが
わけあって正規の流通ルート以外で低価格で流れている商品を言います。

一部の値引き商品でお客さんを集めるというのは、スーパーの定番戦術ですが
それを正規ルートの代表格である大手スーパーが「バッタもの」で大々的に
やろうということのようです。

消費者が低価格指向を強めているのは判りますが、大手がそういう商売をして
続くものなのでしょうか。

★メーカーの台所事情

メーカーには、いろいろな理由で動かない在庫が生まれてしまいます。時に
これが頭痛の種になります。

メーカーの帳簿を想像して頂くと判ります。
製品を作ると、使った材料はもちろん、加工に携わった人件費や外注費、減価
償却費などは一旦、商品在庫(棚卸資産)としてバランスシートに計上され
ます。

それらの資産が売れれば問題はないのですが、売れ残るとなると、いずれ賞味
期限などを迎えたときには、それまで資産だと思っていたものがゴミに変わり
ます。当然、資産価値もなくなりますから、その分、損失を計上することに
なります。

よって、期限が近づいてくるとヤキモキすることになります。
悪いことに、ゴミになると、その処理にも追加でコストがかかります。
泣きっ面に蜂です。だんだんと、「持って行ってくれるなら1円でもいい」と
いう気持ちになります。

★機会損失も合わせて考える

しかし、本当にその方が得なのか。

小売りは集客効果を見込めますから、そうかも知れません。
ここで「集客効果」とは、目玉の値引き商品でお客さんを店に引き込み、ほか
の商品もついでに買ってもらえるということです。目玉商品で利益が出なくて
も他の商品が売れるようになればよい。

しかし、メーカーは、自社商品の販売機会で考える必要があります。
例えばある飲料のペットボトルを買いたいと思ったお客さんが「わけあり品」
のコーナーでそれを見つけたら、そちらを買うでしょう。その分、通常価格の
「正規品」の販売が失われます。

その機会損失も合わせて損得を考える必要があります。

よって、メーカーが「わけあり品」を出すならば、「正規品」と競合しない
マーケット(遠方のアウトレットモールがその好例)を選ぶとか、まとめ買い
によって消費量を増やす工夫をするとかが重要です。

なお、こういう損得をどのように判断するかが、「損得学」の眼目です。

━━━━━━━━━   前号へのフィードバック   ━━━━━━━━━

■東芝、事業別に利回りノルマ設定。なぜROEよりROIがよいのか?
10.06.03

会社全体でなく事業採算を見るときに、ROEではなくROIである理由を
私はもっと単純に考えていました。
社内資本金制度を厳密に置くならともかく、そうではない場合にはEすなわち
事業ごとの資本金を明確に定義することが難しいから、ではないかと。

完全に1社のエンティティで事業採算を測れれば、自己資本は簡単でしょう
けれど、複数の事業が幾つかの会社にまたがっていたりすると、資本金も重複
してしまったりするので明確に定義できなくなってしまうからと考えました。

また、ROEだけを上げようと思ったらキャッシュフローは無視することが
できますが(たとえば猛烈な押し込み販売をしても会計上の利益は出るので、
ROEは上がる)、キャッシュフローを無視してROIを上げることは不可能
ではないまでも困難ではあります(たとえば前述の押し込みの例では、押し
込む製品の原材料や商品を手当てするだけの資金が先に必要になり、有利子
負債が増えることが多い)。

したがって、事業ごとのROIを重視することは、直接的ではありませんが
間接的にはキャッシュフローもモニターすることにつながります。

依田康志
公認会計士・税理士
(株)百家堂アドバイザリーボードメンバー

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━━━━━━━━━━━━━━ 編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━

先日、大田区のある町工場を訪れる機会がありました。
川べりの木造2階建て、15坪。機械油が沁み込んだ土間。
古い機械たちの間に埋もれるようにして旋盤を回している男性がひとり。

一人になってしまって工場を持て余している人がいると聞いていたので、60
過ぎのオヤジを想像していたのですが、意外に若い。私と同年輩でしょうか。
機械の古さと不釣り合いでした。

その工場も以前は4-5人で回していたそうですが、仕事が少なくなり、今は
自分一人だという。
量産品はみんな海外に持っていかれて、試験品など少量生産の仕事をもらって
何とかやっています。それでも苦しい。工場の半分、借りてくれる人がいれば
助かると言われました。わずか15坪の工場です。

区の企業団体で聞いたところでは、この一年間で、1,000社を超える製造
業者が廃業したということです。
古い工場は、設備投資の回収などを終えているから、倒産の情報が聞こえる
ことはない。ただ黙ってやめていくだけだそうです。

そうやって静かに力が失われていくのか。私と同年輩にみえる彼を応援したい
と心から思いました。

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【日経新聞+アルファ】東芝、事業別に利回りノルマ設定。なぜROEよりROIがよいのか? 2010.06.03

┏━ 今日の“+アルファ” ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ★ 東芝は、なぜROEよりROIを選ぶのか?          ┃
┃ ★ ROEとレバレッジ効果                   ┃
┃ ★ D/Eレシオをみる                     ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

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━━━━━━━━━━━━━━ お知らせ ━━━━━━━━━━━━━━━

★6月のテーマは「資金繰りのメカニズム」

経理・財務の基本というと、「それは簿記だろう」と考える向きが多いと思い
ますが、もっと重要なことがあります。重要というより、最低これだけは
押さえておかなければということなのですが、それが「資金繰り」です。

私が企業のCFOを任されたら、まず最初にチェックする部分です。何故なら
資金繰りには待ったなしの危機が迫っているかも知れないからです。

ファイナンスリテラシー養成講座【基礎編】、今月のテーマは、「資金繰りの
メカニズム」。来週月曜日(7日)から配信します。

このメールマガジンによる講座は、毎週一回(月曜日)の配信で、ひと月毎に
ひとつの課題を修了できるようになっています。
ひと月分は、対面のセミナーならば2時間を要する内容です。

【基礎編】は、ファイナンスに関する専門的な学習や実務経験がないことを
内容の前提としています。基本の基本から説き起こします。しかし、だからと
言って重要性が低いわけではありません。むしろ、ファイナンス・リテラシー
を高めるには、基本的な事柄の本質を深く理解することが、極めて重要です。

よって【基礎編】は、初学の方々にはもちろんですが、ある程度の知識や経験
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購読料は840円/月(税込)で、購読を開始した月は無料です。
お申し込みは、こちらからお願い致します。

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━━━━━━━━━━━━━━ 今日の記事 ━━━━━━━━━━━━━━━

■■記事抜粋 ≫≫ 日経新聞06月03日朝刊13面■■

●東芝は事業別に投資効果を測定する制度を導入した。事業ごとにクリア
すべき利回りの基準を設定し、投資効率を常に高める。ROI(投下資本利益
率)を09年度の5%から20%に引き上げる。

●事業ごとのハードル・レートは、ライバル社と投資効率を相対評価し、常に
ライバルを上回る水準とする。投資を実行後、収益率がハードル・レートを
下回ると判断した場合は投資を随時見直し、投資計画に常に磨きをかける。

●従来東芝が重視していたのはROE(自己資本利益率)だったが、本業の
収益力を高め投資回収を確実にする上で、目標とROIに切り替えた。事業別
に投資効果を測定することにより、確実に投資効果を高めたい考え。

■■CFOの視点 ≫≫ 本質的な考え方、メカニズムを理解すれば■■

★東芝は、なぜROEよりROIを選ぶのか?

ROIとは、リターン・オン・インベストメントの略です。日経記事では、
「営業利益を自己資本と有利子負債の合計で割って算出」と説明しています。

一方、ROEはリターン・オン・エクイティの略。「自己資本利益率」とだけ
説明されています。

東芝は、従来ROEを重視していましたが、08年度に3435億円の巨額
最終赤字を計上し、その後の資本増強もあって自己資本が大きく変動したこと
を背景に、目標をROIに切り替えたと、日経記事にはあります。

判ったような、判らないような話です。
巨額赤字と資本増強がなぜ、ROEという指標の否定になるのでしょうか。
そもそも、ROEとROIは何が違っていて、なぜROIの方がよいと東芝は
考えたのでしょうか。

★B/SとP/Lの基本構造

まず、簡単に貸借対照表(B/S=バランスシート)を復習します。

┌──────────┐┌──────────┐
│資産        ││負債        │
│          ││          │
│          │├──────────┤
│          ││純資産       │
└──────────┘└──────────┘

負債には、利子を支払う必要のあるもの(銀行からの借入金や、社債など)と
そうではないもの(買掛金や未払金など)があります。
前者をまとめて「有利子負債」と呼びます。

「自己資本」とは、純資産のことです。なお、「株主資本」という言葉があり
ますが、これは純資産を分類したときの一区分です。

次に、損益計算書(P/L=プロフィット&ロス(ステートメント))の概要
は、以下のとおりです。

┌────────────────────┐
│┌──────────────────┐│
││┌────────────────┐││
│││営業収益(A)         │││
│││営業費用(B)         │││
│││────────────────│││
│││営業利益(C=A-B)     │││
││└────────────────┘││
││ 営業外収益(D)         ││
││ 営業外費用(E)         ││
││──────────────────││
││ 経常利益(F=C+D-E)    ││
│└──────────────────┘│
│  特別利益(G)           │
│  特別損失(H)           │
│────────────────────│
│  税引前当期純利益(I=F+G-H) │
│  法人税等(J)           │
│────────────────────│
│  当期純利益(K=I-J)      │
└────────────────────┘

★ROEとレバレッジ効果

さて改めて、ROE(自己資本利益率)の計算式は以下のとおりです。

       当期純利益
ROE= ─────────
     自己資本(純資産)

東芝は、従来これを経営の重点指標としていました。別に東芝が変わった考え
をしているわけではなく、ROEはごく一般的な経営指標であり、「ROEを
重視した経営をします」と言えば、至極真っ当だと受け取られるのがふつう
でしょう。

なぜならROEを高めるということは、株主の元手=自己資本の利回りを良く
することそのものであり、株主重視の経営が当然だとされる現在の潮流に合致
するからです。

ROEを改善するには、何をすればよいでしょうか。
答えは単純で、当期純利益を増やしながら、自己資本を増やさなければ、この
分数の値は大きくなります。

つまり、事業投資をするのに、自己資本ではなく有利子負債を使えば、その
事業によって得られる利益で、当期純利益の絶対額が増える一方、有利子負債
は計算に入っていませんので、分母は増えません。

自分の元手(自己資本)は限られていても、他人の資本(有利子負債)も借り
てより多くの利益を上げれば、結果として自分の元手の利回りが上がります。
これを「レバレッジ(てこ)効果」と言います。小さな力で大きなものを
動かす梃子の動きに似ているからです。

ただし、利回りが上がる可能性と同様に損失リスクも高まります。自分の元手
だけでやれる範囲の事業であれば、損失が出ても、元手の一部を失うだけで
済むかも知れませんが、レバレッジ効果でずっと大きな事業を手掛けていれば
損失額もそれだけ大きくなります。

ROEを過剰に重視すると、レバレッジ効果に頼るようになり、それだけ失敗
したときのダメージが大きくなるという危険が高まるのです。

★D/Eレシオをみる

どの程度のレバレッジを効かせているかは、D/Eレシオと呼ばれる指標を
みると判ります。デッド・エクイティレシオ=有利子負債÷自己資本です。
大きくなればなるほど、レバレッジが効いている=失敗したときのリスクも
高いということになります。

東芝のD/Eレシオは、00年代初めの頃、3倍近くまで高まりましたが、
その後低下につとめ、1倍を切るところまで行きました。

ところが今回の世界金融危機を背景に、巨額の赤字を計上した結果、自己資本
が急減して、08年度(09年3月末)には約4倍にまで「悪化」してしまい
ました。

もう一度同じような損失には、耐えられないという状況です。
つまり、それ以上のD/Eレシオの上昇は受け容れられないということで、
増資によって自己資本を積み増すと共に、D/Eレシオを頓着しないROE
よりも、有利子負債を含めた投資収益性をみるROIを重視する方向に舵を
切ったということでしょう。

■■レビューポイント ≫≫ ここで身につけておきたい基礎知識■■

★ROIの計算式

ROI(投下資本利益率)という言葉は、様々な定義で使われます。
広義に捉えると、以下の計算式になります。

      利益
ROI= ────
     投下資本

東芝の社内指標もそうですが、財務諸表に基づいて計算すると、以下のように
なります。

         営業利益
ROI= ────────────
     自己資本 + 有利子負債

分子が営業利益になっているのは、有利子負債のための支払利息(営業外費用
に含まれる)を差し引く前で計算するためです。

━━━━━━━━━   前号へのフィードバック   ━━━━━━━━━

■昭和シェル卸値の決定方法変更。ガソリンの値段がしょっちゅう変わる理由
? 10.05.21

その時点の最新の製品市況を卸価格に反映するようにすれば、少なくとも
キャッシュフローは市況変動を受けない形に固定化できます。
もし、顧客に市況変動を転嫁できないとすると、自分で市況変動を吸収する
しかありません。
昭和シェル石油の平成21年3月期有価証券報告書の連結損益計算書を見ると
売上高は2兆円あります。
1か月分の平均売上高は1,685億円ということになります。
もし1カ月分の取扱高の市況変動を顧客に転嫁できなかったら、たとえば市況
が1割悪化すると利益は168億円悪化します。
同社の連結売上総利益は659億円でした。四半期分の粗利が吹き飛んでしま
います。これではたまらないので、たぶんヘッジをすると思います。
デリバティブ関連の注記を見ますと、平成21年12月末の石油製品の先渡取引
契約額が15,260百万円あります(連結注記)。
具体的な内容はわかりませんが、売りをある程度固定していると推察します。
ヘッジすればとりあえずキャッシュフローは固定できますが、会計方針による
と同社は時価法を採用しているので、市況が悪化すれば結局期間損益への影響
がある程度避けられなくなります。

依田康志
公認会計士・税理士
(株)百家堂アドバイザリーボードメンバー

http://hyakkado.co.jp/outline/advisoryboard/

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  ありますので、予めご了承ください。元の文意を損ねないよう努めます。
 ・全てのフィードバックを掲載しかねる場合もございますので、予めご了承
  下さい。

━━━━━━━━━━━━━━ 編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━

ここ数日快適な天候が続きましたが、今日は暑くなるのでしょうか。隣家の
白い壁がやけに眩しく感じます。

ようやく新刊がアマゾンで予約できるようになりましたので、ご案内します。

●「値引きして売れるなら捨てるよりマシ」は本当か?
   ―将来どちらのほうが儲かるかで考える損得学
   古谷文太著 ダイヤモンド社

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4478013047?ie=UTF8&tag=hyakkado0c-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4478013047

編集を担当して下さった方との打合せで、「今日も寒いですね」と言っていた
のは、この冬ではなく、その前の年。
カレンダーを見直したら、構想から出版まで16ヵ月を要しました。

どんなところでもそうなのかも知れませんが、良いチームで仕事ができると、
それだけで楽しい。ひとりひとりで出来ること以上の、予想もつかないものが
生まれてきます。

16ヶ月間の作業は、漆塗りのよい器を作るかのようなものでした。
材料の削り出しから始まって、何度も塗りを重ねては磨き、重ねては磨き。

粗製乱造と言われかねないビジネス書出版の現況で、こういう仕事をさせて
頂いたことに感謝し、誇りを感じます。

著者として私の名を挙げてもらっていますが、間違いなくチームの力でできた
作品です。

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代表取締役 古谷 文太
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【日経新聞+アルファ】ソニー、部品売買を一括管理。まとめると本当に上手くいくのか? 2010.05.26


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┃ ★ 資本の枠を超えた全体最適戦略                ┃
┃ ★ 調達一元化によるコスト削減の可能性             ┃
┃ ★ 安定調達のための成功要件                  ┃
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